著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「文章の指紋」によって他者が書いたなりすましはバレる!

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 では、どのようにして見破るのか──。先述したように、文章にも癖があるからこそ、バレてしまうのです。句読点のタイミングや助詞の使い方などには、それぞれに個性があります。我々の世界では、「文章の指紋」と呼んでいるのですが、個人の文章の特徴を集め、アルゴリズムやビッグデータ解析などによって、その人にしかない特徴を浮き彫りにすることができるのです。人の文章を見返してみると、「人となり」ならぬ「文字となり」のような個性があるんですね。

 また、日本語は「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「アルファベット」を使い分ける言語ですから、その組み合わせにとても個性が出やすい。デジタルで作られた文章だからこそ、手書きより条件が安定しているため、解析がしやすいのです。

 皆さんも、メールやメッセージアプリを通じて、「この人はやたらと絵文字を使うな」「フランクな文面が多いな」といった印象を抱くと思います。それゆえ、その人を真似やすいと考えるのですが、ビッグデータ解析を通すと、高い精度で本人ではないという差異が現出します。

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