著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

悲しいときに無理して笑うと、さらにブルーになるだけ

公開日: 更新日:

 笑顔には、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールを軽減させる効果があります。そのため、このコラムでは以前に、「口角を上げ、笑っているような表情をつくるだけ(フェイクスマイル)でもストレスが軽減される」とお伝えしました。

 自己啓発本やストレス解消本などを見ていると「笑顔は素晴らしい」と喧伝されがちですが、気を付けてほしい点があります。

 それは、悲しいときに無理して笑うのは逆効果ということ。何かしらの感情を抱いていないときはフェイクスマイルは有効なのですが、落ち込んでいるときや悲しいときは無理して笑う必要などないのです。

 香港科技大学のムコパディヤイらの研究(2014年)では、「自分の気持ちに反して笑顔をつくると、気分がより落ち込む」と判明しています。彼らは、「人はどれくらいの頻度で笑い、笑顔の動機となる感情は何か」を調べるために3ステップの実験を行いました。

 最初に、108人の被験者に対して、「今日1日でどれくらい笑顔になったか?」に加え、「気分がいいときに笑うと思うか? それとも気分を良くするために笑うと思うか?」という2択の質問に答えてもらいました。その上で、「自分の人生にどのくらい満足しているのか?」というアンケートにも回答してもらいました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ