認知症の親が暴力…施設から退所を促されたらどうすればいい?
認知症の患者さんが大声を出したり、暴力や徘徊(はいかい)といった症状の悪化で、預け先の施設から退所を促されるケースがあります。
もし、預け先の施設から連絡を受けたら、まずは患者さんが親しくしていた担当者の勤務シフトが変更になるなど、本人の生活環境に変化がなかったかどうかを確認しましょう。
高齢者施設では、身近なお世話をしてくれる方が担当替えになると過敏に反応する患者さんが少なくありません。認知症の進行ではなく、状況に戸惑って一時的に言動が荒くなり、症状の悪化と勘違いされるケースがあるのです。その場合、施設と滞在継続を話し合う余地があります。
しかし、そういった特殊事情がなく、認知症の周辺症状が悪化したことによる行動変化だとすれば、患者さんの状況に合った施設を検討するタイミングとなります。
ご家族は次の順番で相談しましょう。
(1)地域包括支援センターという介護や医療のワンストップ窓口で今後の流れを相談する(2)かかりつけ医に連絡して状況を伝え、アドバイスをもらう(3)①で紹介してもらった施設(病院)に常駐する医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーから、入居できそうな施設の情報を入手する。以前、在住していた施設で患者さんがリハビリや食事など、どのようなメニューを受けていたかを伝え、生活に合った施設を探してもらう。