認知症の家族を施設に入所させた方がいいタイミングは?

公開日: 更新日:

 認知症の家族を自宅で介護したいが、個人では限界を迎える場面があります。 

 アルツハイマー型認知症の余命は、初期症状から10~15年、介護の平均期間は6~7年といわれます。比較的初期段階には、脳の働きが低下することによって直接的に起こる認知機能の障害(中核症状)が現れます。つい先ほどの記憶を忘れる「記憶障害」、時間や場所・人物など自分が置かれている状況が分からなくなる「見当識障害」「理解・判断力の低下」「言語障害(失語)」「失行・失認」といった症状で、この時点であれば自宅介護は可能です。しかし、進行は止まらないため、どこかの時点でやむを得ず施設への入所を検討しなければならなくなる家庭は少なくありません。その際、介護者(する側)、被介護者(される側)それぞれ「身内の介護を離れるべき」状態がありますので、参考にしてください。

 まず介護者の状態として、介護に時間を取られて心身の余裕をなくすことが問題になっています。余裕がなくなると被介護者に優しくできずに手を上げてしまうリスクもあります。クリニックにも「うつ病」や「不眠症」と診断される介護者さんがいます。余裕を失うのは眠れなくなるのが最大の原因です。深夜帯に平均で5~6時間程度の睡眠時間が維持できなくなったら、早めに手を打ってほしいです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性