著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【尿潜血】陽性で考えられる病気…尿タンパクもあれば腎炎かも

公開日: 更新日:

 検尿の項目に「尿潜血」が入っている職場もあります。尿に、肉眼では確認できない微量の血液が混じっている状態です。目で見て赤くなっていれば、「血尿」と呼ばれます。溶けている血液量の違いだけですが、真っ赤なオシッコが出れば、大抵の人は驚いてすぐに病院に駆け込むはず。だから健診ではじめて血尿が見つかることは、ほとんどありません。

 健診での尿潜血は、検査紙による定性検査が主流です。顕微鏡で見て、赤血球が浮かんでいれば確実なのですが、健診でそこまでやるところは、ほとんどありません。

 陽性率は20代で男性約2%、女性約4%ですが、年齢とともに上がっていき、中高年では男性約10%、女性約20%とされています。スクリーニング検査としてはかなり高めで、逆に言えば陽性でも病気とは限らない、とも言えます。また軽い尿道炎や膀胱炎で陽性になることもあります。女性が男性より陽性率が高いのは、生理の影響もあるからとされています。それらも含めて「あまり当てにならない検査」と言っていいかもしれません。

 ただ、尿潜血と尿タンパクの両方が陽性だったら、糸球体腎炎の可能性があるので、精密検査を受けたほうがよさそうです。慢性化すると、年単位でゆっくり腎臓が壊れていき、放っておけば人工透析になってしまいます。

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