著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

SNSのネガティブな書き込みは「自分とは関係ない」と思え

公開日: 更新日:

 その結果、前者のケースでは、ネガティブな言葉が含まれる機会が増え、後者ではポジティブな言葉が含まれる機会が増えると分かったそうです。SNS上でも分かりやすく感情が伝染することが示唆されたのです。

 クレイマーは、ニュースフィードに表示される友人や知人のネガティブ/ポジティブなニュースを目にすることは、知らず知らずのうちに他者の感情を“盗聴”しているような効果をもたらすと指摘しています。盗聴とは言い得て妙でしょう。意図していなくても頭の中に入ってきてしまい、耳を傾けてしまうように影響されている──。オンライン上のメッセージは、私たちの感情体験に影響を与え、オフラインのさまざまな行動に影響を与える可能性があるのです。

 現在、X(旧ツイッター)をはじめ、SNSやネット上にはネガティブな言葉がたくさんあふれています。「たかがSNS」と侮ってはいけません。ネガティブな書き込みに触れれば触れるほど、自らの感情や行動に悪影響を与える可能性があるわけですから、必要以上に目にしないことが大切です。

 もし、あなたが偶然そうした書き込みや言葉に触れてしまった場合は、「ネガティブなニュースは自分とは関係ないと思うだけで暗いニュースに影響されない」という、ニューヨーク大学のチャングらの実験結果(21年)を参考にするといいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か