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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

友人と食事したりたばこを吸ったり…これも自宅での在宅医療だからこそ

公開日: 更新日:

 その男性(57)は統合失調症と歩行困難な腰痛を抱えており、1人暮らし。コロナに感染し入院、退院後から在宅医療を開始されました。私たちが訪問した時は寝たきりで、腰やかかとの床ずれ(褥瘡)がひどい状態。入院で体力がすっかり落ち、ベッドから起き上がる力もなくなったようでした。

 余談ですが、「認知症や精神疾患で1人暮らしの人が、自宅で過ごすことができるの?」と聞かれることがしばしばあります。程度にもよるものの、私たち在宅医療のチームの支えによって、1人暮らしを継続できる人は少なくありません。

「友達が来ていたから、大便をおむつじゃなくてトイレでしようと自力でベッドサイドに下りたら動けなくなっちゃいました」(患者)

「その時は友達がいらしてたんですね」(私)

「いました。でも救急隊の人にやっとベッドまで上げてもらって。自分の動けなさを思い知りましたね」(患者)

「気分の落ち込みはどうです?」(私)

「1人だとあります。それと怒られるかもしれないですが、たばこを再開してしまいました」(患者)

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