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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

「膵臓がん検査」での早期発見は難しく、CTやMRIも気軽に使えない

公開日: 更新日:

 膵がんに有効な早期発見法は、確立されていませんが、一般的に行われている検査を紹介します。

 まず血液検査です。CA19-9、CEAなど、膵がん用の腫瘍マーカーが数種類あります。簡単かつ安く検査できるというメリットがありますが、ステージが低い段階では、これら腫瘍マーカーはほとんど上昇してこないため、早期発見には役立ちません。

 腹部超音波検査は、ある程度有効です。しかし膵臓はお腹の深いところにあるため、超音波が届きにくく、鮮明な映像が得られないのです。胃や腸にガスがたまっていると、映像はさらに悪くなります。ステージⅠ以下の、小さながんを見つけるのには適していません。

 超音波内視鏡という手もあります。先端に超音波プローブを付けた、特殊な内視鏡です。普通の内視鏡と同じように胃や十二指腸まで入れ、その後は超音波プローブを胃壁や十二指腸壁に押し当てて、検査を行います。これならかなり鮮明な映像が得られるのですが、ベテランの内視鏡医が必要で、手間も費用もかかるため、検診には不向きです。

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