著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「他者からの視線」はパフォーマンス向上の一因になる

公開日: 更新日:

「視線耐性」という言葉があることをご存じでしょうか。ストレス耐性から派生した言葉で、「相手の視線に耐える力」を意味します。昨今、「視線耐性」が低下している人が、若い世代を中心に増えているといいます。

 さまざまな原因が考えられますが、スマホのアプリを使った顔写真の加工が珍しくなくなったことも一因でしょう。デジタル依存度(=デジタルメディア接触時間)が増すにつれ、デジタル世界やオンラインゲーム上の見てくれを意識するようになる人は少なくありません。

 容姿をコントロールするだけでなく、昨今は性別すら変えてしまう加工アプリも存在します。あくまで友人同士の冗談として面白がるなら問題ないでしょうが、意図的に外見を変えられることで、マッチングアプリなどでは誤解を招き、トラブルに発展するケースもあると指摘されています。

 加工を繰り返せば、おのずと本当の自分の姿との間にギャップが生まれていきます。ギャップを感じれば感じるほど、本当の自分の容姿に自信を持つことができなくなり、視線耐性は低下する──。デジタルの力によって化粧(加工)できてしまうがゆえの弊害とも考えられるでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」