著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

「元気だから放っておいて!」と主張する91歳女性に提案した案は…

公開日: 更新日:

 近ごろコロナ禍を境にして社会の仕組みや日本人の意識が少しずつ変化してきていると感じるようになりました。中でもアマゾンやウーバーイーツなど、自宅にいながら衣食住に関するサービスを受けるというライフスタイルはかなり浸透したのではないでしょうか。

 そのせいか医師が家に訪問するという私たちのような在宅医療への理解も、以前よりも進んだのではないかと思っています。それでも他人を家に上げることに抵抗がある患者さんは確実にいらっしゃいます。

 91歳の女性患者さんは1人暮らし。弁膜症に加え、腹部と胸部に大動脈瘤があり、そのうえ認知症も患っていました。ある日ご自宅で転倒し救急搬送され短期の入院。その後、当院が介入することとなりました。当初から私たちの診療所に通いたいとの相談があり、ご本人を交えての担当者会議が開催されました。

「私こんなに元気だから通いますよ。まだやることいっぱいありますし、皆さんに来てもらうのが申し訳ないくらい元気なの。こうやって皆さんに来てもらうのは嫌なの!」(本人)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか