著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

アイスクリームが大腸がんの予後に影響? 死亡リスクが1.86倍

公開日: 更新日:

「大腸がん」は最近日本でも増えているがんのひとつです。その原因のひとつは食事だと考えられています。

 中でも今、指摘されることが多いのが、加工食品の影響です。国際的に食品はそれが材料となる食材から、どのくらい加工されているかによって、4種類に分類されています。特にコンビニで売っているインスタント食品や菓子類のように、成分表示を見なければ何から作られているのかすぐには分からないような食品のことを、最も加工された「超加工食品」と呼んでいます。

 これまでの研究により、超加工食品を多く食べている人は一部の大腸がんが増える、という結果が報告されています。それでは、大腸がんになった時の予後にも、加工食品は影響しているのでしょうか?

 今年のランセット系の医学誌に発表された論文では、アメリカの医療従事者を対象とした、大規模な疫学研究のデータを活用して、大腸がんになった患者さんの経過と、超加工食品との関係を検証しています。その結果、超加工食品をたくさん食べている人は大腸がんになった時にその予後が悪く、特にアイスクリームやシャーベットを多く食べている人では、そうでない人と比較して、大腸がんによって死亡するリスクが1.86倍も高くなっていました。

 アイスクリームの食べ過ぎには、意外なリスクも隠れているようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…