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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

行列は嫌なのに、行列ができている店に並んでしまうワケ

公開日: 更新日:

「一匹の馬が狂えば千匹の馬も狂う」ということわざがあります。一人が普通でない行動をすると、大勢の人が付和雷同して騒ぎが大きくなるたとえのことです。

 身近な例でいえば、行列ができているお店を発見すると、「人気店なんだ。今度行ってみよう!」という具合に人が人を呼ぶ。あるいは、「全米が泣いた! 興行収入○週連続ナンバーワン」などのキャッチフレーズも、千匹の馬を熱狂させる常套手段と言えるかもしれません。

 一方で、渋谷のハロウィーンではないですが、千匹の馬が熱狂した結果、事件にまで発展してしまうケースもあるだけに、群集心理を理解しておくことは、生活のさまざまなシーンで発見をもたらしてくれるはずです。

 心理学の世界では、「同調行動」という言葉があります。他の人がやっていることを自分もしてみたいという欲求が、人間には備わっているといいます。興味深いことに、日本政策金融公庫の「外食に関する消費者意識と飲食店の経営実態調査」(2013年)によると、“低価格であること”をしのぎ、飲食店を選ぶ際の重視点として、約7割が“入店時に時間がかからないこと”を第1位の理由に挙げています。

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