著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

ネガティブな言葉の前提をつくらない…それが脱ストレスになる

公開日: 更新日:

 言葉というのは、使い方によって物事の印象を変えてしまう力を持ちます。たとえば、事故の映像を見て、それを第三者に伝えるとき、「激突した」と伝えたときと、「当たった」と伝えたときでは印象が大きく変わると思います。前者は、大きなクラッシュを想像しますが、後者は普通の事故を想像するのではないでしょうか。

 言葉一つで、他者に与える印象は変わってしまう。それを示す、心理学者のハリスが行った実験(1973年)があります。

 実験の参加者には、バスケットボール選手を見てもらい、その人の身長がどれくらいだったかを答えてもらうというシンプルなものです。ただし、質問する際の言葉のチョイスをグループによって変えました。

 Aグループの人たちには、「バスケットボール選手の背の高さはどれくらいでしたか?」と聞き、Bグループの人たちには、「バスケットボール選手の背の低さはどれくらいでしたか?」と聞きました。その結果、両グループの間でなんと平均で30センチも開きが生じたといいます。同じ人を見たはずなのに、Aグループは2メートルの大男という印象を持ち、Bグループは170センチ程度の印象を覚えた。もはや別人かと見まがうほど、双方の印象が異なっていたというわけです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情