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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

笑う人と笑わない人は健康力がこれだけ違う 複数の研究も後押し

公開日: 更新日:

 関西ならではの研究結果が発表されました。近畿大学と吉本興業のチームは、笑いが健康に与える効果を検証。乳がん大腸がんなどを経験した40~80代の43人に、漫才や落語のDVDを毎日15分以上、4週間続けて鑑賞してもらい、その間、1週間ごとに生活の質についてアンケートを行ったほか、健康状態を0(悪い)~100(良い)の間で点数化してもらったそうです。

 その結果、スタート時に72点だった平均点は81点に上昇。うつや不安についての指標も改善していて、4週間後の血液検査では、細胞にダメージを与える活性酸素を抑える働きもよくなっていたといいます。

 実は笑いの効用はすでに知られていて、今回の検証結果もその流れを後押しするものです。ほかの研究結果も紹介しましょう。

 ひとつは、大阪国際がんセンターが松竹芸能や吉本興業と行ったもので、落語や漫才を鑑賞したグループと鑑賞しなかったグループにわけて、それぞれ約30人の血液を採取して分析。その結果、鑑賞グループは鑑賞しなかったグループに比べて、NK細胞を活性化するタンパク質を作る能力が平均で1.3倍上昇。NK細胞そのものも増加傾向が示されました。

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