糖尿病を「手術」で治す…膵臓移植はいまどうなっているのか

公開日: 更新日:

■全国で500例以上の実績も課題は臓器不足

「本邦膵臓移植症例登録報告(2023)」(日本膵・膵島移植学会)によると膵臓移植手術を行える認定医療機関は昨年6月時点で全国に21施設あるが、最も症例数が多い医療機関ですら102例(うち2例は生体移植)。2000年4月から2022年末までにわが国で行われた脳死・心肺停止下での膵臓移植は491例(脳死下488例、心肺停止下3例)で、2014年以降行われていない生体間移植27例を加えても合計518例に過ぎない。しかも2020年28例、2021年23例、2022年30例と新型コロナ前の2019年の49例から大幅に減少している。

 手術リスクがあるとはいえ、人工透析や血糖コントロールに悩み、日々のインスリン注射に苦しむ人にとっては価値ある治療法に思えるが、なぜ普及しないのか?

「そもそも臓器提供数が少ないうえ、提供者(ドナー)の臓器が必ずしも受け手(レシピエント)に合致しないことなどが原因です。実際、2022年末までの脳死・心肺停止下の臓器提供承諾は889例あり、膵臓移植の実施は488例で、実施率は54.9%にとどまっています。日本の膵臓移植は、いわゆるマージナルドナー(完璧に条件を満たしているとは言えないものの、移植可能な臓器を提供しうるドナー)が中心です。これまでの491例中346例がこれに該当し、1、3、5年の生存率はそれぞれ95.5%、94.2%、92.2%で、非マージナルドナーとの有意差はありませんでした」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大苦戦「うたコン」がテレ東音楽祭と昭和歌謡に寄せて復活のノロシ! 矢沢永吉、井上陽水の名曲も次々と…

  2. 2

    『スマスロ ミリオンゴッド』導入から4カ月、目立つ空き台の裏でファンが期待するホールの対応

  3. 3

    巨人ベテラン坂本勇人の評価が爆上がり! 改めてクローズアップされそうな「打撃・守備以外の魅力」

  4. 4

    萩本欽一〈45〉斉藤清六を全国区にした誰も知らない裏話 “弟子入りNG”から評価を一転させたんです

  5. 5

    阪神・藤川監督「森下&佐藤輝依存」の無策露呈…極端な“外弁慶”で甲子園残り11試合が最大の鬼門に

  1. 6

    《芸能界ってなぜ『在日』を隠すの?》…中村ゆりさんがルーツを胸に「負けん気」を貫いた44年の生涯

  2. 7

    小池都知事肝いり「築地再開発」頓挫の予兆…松平定信の歴史的遺構と建築費高騰のWパンチ

  3. 8

    岸田元首相も“激怒”! 高市首相の内閣改造めぐる“パワハラ”アンケートに自民党内から非難轟々

  4. 9

    高市首相の内閣改造めぐる迷走と誤算…維新の「本命」外し“スネ傷”中司幹事長起用のウラ事情

  5. 10

    林芳正総務相は結局、留任か…高市首相が画策「内閣改造で総裁選ライバル潰し」に“白旗”