著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

「緊急避妊薬」を処方箋なしで購入できる取り組みが進んでいる

公開日: 更新日:

 今年6月、「緊急避妊薬の試験販売 協力薬局を約200軒追加」というニュースが報じられ、話題になりました。じつは昨年11月から全国145薬局で緊急避妊薬の試験販売が実施されています。

 望まない妊娠を防ぐための緊急避妊薬は、性交後72時間以内に内服する必要性があり、迅速な対応が求められます。しかし、地方では産婦人科を受診しにくい状況や、デートレイプを含む犯罪などが関係する場合にもアクセスがしにくいという問題が指摘されています。アクセス向上の観点から、薬局などで処方箋がなくても緊急避妊薬を購入できるようにとの要望があげられ、一部薬局での試験販売が始まっているのです。

 日本における2023年11月28日~24年1月31日の緊急避妊薬試験販売の集計結果では、販売数量の総数は約2カ月間で2181件。「面談した薬剤師の対応」「説明のわかりやすさ」「プライバシーの配慮」への満足度は高く、「とても満足」の割合が8割以上を占め、「概ね満足」を含めると95%以上を占めていました。薬局で支払った緊急避妊薬の費用は7000~9000円が99.5%となっています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘