(15)情報を求め、認知症関連の書籍を読み漁った

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 体験記は、ネット上に記事やブログの形で掲載されているものと同じく、人それぞれ違うので自分の役に立つとは限らない。しかし、中にはとても有用な本があった。認知症の早期スクリーニング検査「長谷川式簡易知能評価スケール」を考案した医学者の長谷川和夫先生が、認知症になった体験をつづった「ボクはやっと認知症のことがわかった」。レビー小体型認知症の当事者、樋口直美さんが戸惑いの日々をつづった「私の脳で起こったこと レビー小体型認知症からの復活」。樋口さんが医師の内門大丈氏と対談した「レビー小体型認知症とは何か 患者と医師が語りつくしてわかったこと」などだ。当事者が著した貴重な証言ということもあり、心に響き支えになった。

 ムックは、週刊誌や女性誌などの出版社が認知症や介護に関する特集を行ったページをまとめたものが多いが、これには少し注意が必要だ。

 最新の情報がまとまっているという意味ではありがたいが、なかにはまだ始まったばかりの治療法や民間療法などがニュースとして書かれていることもあるので、鵜呑みにしないリテラシーが必要になってくるといえる。 (つづく)

▽如月サラ エッセイスト。東京で猫5匹と暮らす。認知症の熊本の母親を遠距離介護中。著書に父親の孤独死の顛末をつづった「父がひとりで死んでいた」。

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