(1)マイナポータルで何が分かるのか…処方箋の種類と量だけじゃない
政府の計画によれば、数年以内に医療機関の電子カルテの内容もマイナポータルに記録され、閲覧できるようになるとのこと。病名、アレルギー情報、各種検査結果、感染症の記録、療養上のアドバイスなどが見られるようになります。また40歳以上の人では、毎年の特定健診の結果も記録されるようになります。特定健診の項目は限られていますが、職場健診のすべての検査結果を閲覧できるようにしようという計画もあります。
若い人たちは、まだ健康ですから、大して関心はわかないかもしれません。しかし中高年になって、生活習慣病の1つや2つも出てくると、自分の健康記録や医療記録が気になり始めます。過去数年分の職場健診の結果が一覧表で見られるようになれば、何に気を付ければいいか、自分自身で考えて行動するきっかけにもなるでしょう。
しかし、医療のデジタル化はマイナポータルに限られるものではありません。すでに病院の診療や、家庭での健康管理にも少しずつ浸透してきています。さらに最近は、スマホアプリを「デジタル医薬」として病気の治療に使おうという動きも世界中で活発になってきました。この連載では、そうした動きを、具体例をあげて分かりやすく解説していこうと思います。 =つづく