寿命150歳を可能にする?「異種移植」の過去と現在…プーチンと習近平の雑談で注目

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■2022年にはブタの心臓をヒトに移植

 1992年には、臓器移植した際に拒絶反応を起こしにくいよう遺伝子組み換えしたブタが登場。ヒト崩壊促進因子と呼ばれるタンパク質を導入することで、補体と呼ばれる体の中にある免疫チームが暴走しないようにブレーキをかけられるようにした。

 特定のブタの遺伝子をノックアウト(働かなくなるようにする)し、補体の働きを抑制するような遺伝子組み換えを行うことによって、ヒト以外の哺乳類のほとんどに存在してヒトへの異種移植での拒絶反応の原因のひとつとなるαGal抗原の除去などが行われた。

 このプロセスでは、ゲノム編集技術「CRISPR-Cas9」が大いに役立った。2022年には米国で重い心臓病を患い1カ月以上ECMO(人工心肺装置)の治療を続けていた57歳男性に世界で初めて遺伝子組み換えブタの心臓を移植する手術が行われた。この男性は術後2カ月で亡くなったが、その後も研究が進み、病気や老化などで壊れた臓器を新たな臓器に入れ替えて寿命を延ばす技術は着実に実用化に近づいている。

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