著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

人間は「自分はもう変わらないだろう」という錯覚に陥りやすい

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 また、関連する別の研究では、こうした心理が普段の生活にどう影響するかを調べるために、「コンサートのチケット代」を想定した実験を行っています。

 18~64歳の170人を集め、一方のグループには、「今一番好きなバンドが、10年後に行うライブにいくら払う?」と質問し、もう一方のグループには、「10年前に一番好きだったバンドが、来週行うライブにいくら払う?」と質問したところ、やはり大きな錯覚が生じることが判明しました。

 前者は平均129ドル払うと答えたのに対して、後者は平均80ドルしか払わないと答えた。つまり、「今の自分の好みは、10年後も絶対に変わらないはずだ」と思い込むことで、お金を払いすぎてしまう傾向がある……決めつけてしまうことで行動が変わってくるというわけです。

 人間は、「今の自分を否定したくないという心の働き」と、「未知の未来を想像するのを面倒くさがる脳の手抜き」の2つが合わさることで、「これからの自分はもう変わらないだろう」という錯覚が生まれてしまうと考えられています。

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