あとでいいや…「先延ばし」を軽減するための2つの重要ポイント
私たちはなぜ、やるべきことを「あとでいいや」と思ってしまうのでしょうか。こうした“先延ばし”は、多くの学生や大人に共通する心理現象です。
スペインのロヨラ・アンダルシア大学の研究によると、大学生の約7割が慢性的に先延ばしをしていると感じており、先延ばしとは単なる怠けではなく、自己調整の失敗だとうたっています。自己調整が上手にできないことで、「先延ばしをしてしまった」と自己嫌悪に陥る──つまり、時間管理だけの問題ではなく、感情や思考のコントロールにも深く関わっているというわけです。
この点を深掘りした、同大学のサルゲロ=パソスとデ・コサルの研究(2023年)があります。
研究チームは、13~23年に発表された質の高い研究論文32件を集め、それらを評価・要約するという、総括的な調査を行いました。その結果、先延ばしを軽減するために重要なポイントが2点あることが判明しました。
まず1つ目が、目標に合わせて計画を立て、自らコントロールしながら実行する能力──、先の研究でも報告されている「自己調整」です。実に、32件の研究論文の約9割が「自己調整」の重要性を説いており、1日のスケジュールを立て、小さな期限を設けることが望ましいといったことを挙げています。


















