著者のコラム一覧
田丸昇

1950年5月5日、長野県東御市生まれ。元日本将棋連盟理事。中学生で奨励会入りし、佐瀬勇次名誉九段の門下生となる。長髪から「ライオン丸」というニックネームで知られた。16年10月に現役引退。近著に「名棋士の対局に学ぶ 詰め&必死」(創元社)がある。

元草履職人の棋士・阪田三吉八段「南禅寺決戦」の経緯

公開日: 更新日:
阪田との対局を望んだ木村義雄(C)共同通信社

 1921(大正10)年1月、小野五平・十二世名人が89歳で亡くなった。

 昔は「終身名人」の制度だった。次の名人と目されていた関根金次郎八段(当時52)は、小野が長命だったので最盛期をすでに過ぎていた。

 大阪の草履職人の身から独力で棋士になった阪田三吉八段(同50… 

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