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【レバームースパテ】湯せんの仕上がりが滑らかさのカギ

ジィーロ(神奈川県・横浜市)

「最近は、レバーペーストにハマっていてな。朝は、トーストに塗って食べる。これが、ウマいんだよ」

 1年前、時代小説の名手・山本一力氏を取材したとき、笑みを浮かべてこう言った。今回のレシピを見て、ふと思い出したセリフだ。

「『新鮮な鶏レバーが手に入ったら』というより、こいつを作るために、鶏肉屋で新鮮なレバーを買うのさ」

 このツマミは、何よりも鮮度が命。生臭さをなくすためには、とにかく新鮮な鶏レバーを用意しよう。野毛の名人にレクチャーを受けた。

「(2)までの調理に特別難しいことはありません。ポイントは、レバーの下処理と(3)の湯せんでの加熱です。指の腹で触れて、ペーストの固まり具合を確認するのがコツ。ベチャベチャだと不十分で、ちょっと指の腹に残るくらいで取り出すとちょうどいい。湯せんから取り出しても、容器の温度で加熱が進みますから」

 仕上げのオーブンは、まず20分で様子を見る。何度か試すうちにコツがつかめるはずだ。

「火を入れ過ぎると、パサパサしておいしくありません。滑らかな仕上がりに注意すると、おいしくなります。だから湯せんでの加熱具合が重要なのです」

 山本氏は「おいしいレバーペーストひとつで、朝食が幸せな時間になる」と笑っていた。プロ直伝のレシピで仕上げた一皿は、文字通りムースそのもの。ふわふわ感がたまらない。なるほど、レバーパテではなく、レバームースパテだ。それをツマミに赤ワインを一口。幸せな晩酌だ。

 《材料》 
・鶏レバー 100グラム
・全卵 80グラム
・ニンニク 1片
・玉ネギ 50グラム
・赤ワイン 60グラム
・グラニュー糖 5グラム
・バター 大さじ2杯
・塩 適量
・コショウ 適量

 《レシピ》 
(1)フライパンにバターとスライスしたニンニク、玉ネギを入れて炒める。ニンニクが香り、玉ネギが透明になったら、赤ワインとグラニュー糖を投入。ワインが半分になるまで煮詰めたら、粗熱を取る。
(2)鶏レバーは筋や血管を除いておき、①とともにミキサーへ。全卵と塩、コショウを加えて、ピュレ状になったら、目の細かいザルで裏ごしする。
(3)耐熱性のココットに詰め、湯せんしてから120度のオーブンで20~30分加熱する。
(4)粗熱を取って冷蔵庫で冷やす。バゲットやトーストを添えて出来上がり。

今日の達人 市川路朗さん

▽いちかわ・じろう
 ハイアットリージェンシー東京のホテルで修業を積んで横浜へ。シェラトンとロイヤルパークで料理長を務める。4年前に独立し横浜・野毛に店を構える。

●ジィーロ
 ホテル並みの食材と料理をカジュアルな雰囲気の中、リーズナブルな価格で提供するビストロ。各地の猟師と提携してシカやイノシシなどのジビエも人気。
横浜市中区野毛町1―29
℡045・315・6924

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