増田晶文
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増田晶文作家

1960年生まれ。漫画「いっぽん!! しあわせの日本酒」で原作、日本酒選定、取材、コラム執筆を担当。近著に「うまい日本酒をつくる人たち 酒屋万流」(草思社)。

「大信州 手いっぱい」きちんと醸せばちゃんとうまいを実感

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 私は「大信州酒造」こそ、日本酒の本質をゆるがせにしない蔵だと信じたい。代表銘柄「大信州 手いっぱい」はトレンドをにらみつつも流されず、きれいで呑みやすく、濃醇さも楽しめるレベルの高い酒だ。

 さらに近年は香りを少し控える一方で、抜群の酸味を醸しだしている。甘、辛のバランスがいい。口に含めば、うまさを醸すこれらの要素が混然となり、最後は微妙な苦味と渋味が舌を締め、未練なくスパッとキレる。

 冷酒で呑めば、欠点なし。常温は、香りを楽しむのにいい。燗をすれば、まったり感が顔を出す。「きちんと醸せば、ちゃんとうまい」を実感できる酒だ。

 先日、当主の田中隆一さんと「手いっぱい」に合うつまみで話が弾んだ。

「ハモの椀物やアユのすり流しはどうでしょう」


 ふむ、蔵元のお薦めは、意外にも濃厚な味わいの旬の魚か。私は、鶏の胸肉と夏野菜の炒めものを提案する。隠し味にしょっつるとハチミツをぜひ加えてほしい。

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