改革で注目 京都学園大はモーターエンジニア養成で変貌も
「君たちがどこの大学に落ちてここに来たのかは知らないが、落ちたことなんて気にするな」
今年4月1日、新入学生にこんな“祝辞”を語ったのは、京都学園大の永守重信理事長だ。各種予備校の偏差値ランキング上は有力大に程遠い状況だが、日本電産を一代で世界一のモーターメーカーに育てた経営者は超強気だ。
昨年3月、理事長就任が決まると、私財100億円超の寄付を表明。世界大学ランキングで東大、京大に次ぐ国内ナンバー3を目指すという。来年度には大学名を「京都先端科学大学」に変えるなど、矢継ぎ早に改革に取りかかっている。
自動車ジャーナリストの横田晃氏が言う。
「改革の一番の目玉は、20年度に新設する『工学部機械電気システム工学科』で、モーターエンジニアを養成するための全国初の専門学科です。私財100億円の投入で、業界の現場に直結する最新研究設備が導入されるとみられています。それくらいしないといけないほど、自動車業界は優秀なエンジニア、特に専門的なエンジニアを求めているのです。この大学改革は目が離せません」