沖縄の森には妖怪がいる? 映画「ゲゲゲの鬼太郎」の聖地
「ゲゲゲの鬼太郎」は、どこの森にいるのかご存じだろうか。沖縄県国頭村やんばるの森である。
と言い切ると反論が山ほど飛んできそうだが、実写版の映画「ゲゲゲの鬼太郎」の撮影は沖縄の森で行われた。私はその森で鬼太郎ハウスのセットを見たのである(正確には第2作「千年呪い歌」らしい)。
おそらく映画のプロデューサーが沖縄の方が本土の森より妖怪の世界のイメージに合うと判断したのだろう。
やんばるの森を歩いたときのことだ。ある集落の裏山に入ると、えも言われぬ感覚に包まれた。何か皮膚にピリピリと響いてくるのだ。それでも小高い丘に登ると、アカギの巨樹があった。この木から何かが発せられているかのようだ。その傍らに小屋がある。後に、その土地は“アサギ”と呼ばれる聖域であり、小屋はシバと呼ばれて火の神が祭られている拝所と説明を受けた。