嘉門タツオ
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嘉門タツオシンガーソングライター

▽1959年3月、大阪・茨木市生まれ。高校在学中に笑福亭鶴光師匠に入門(後に破門)、ギター片手にライブ活動を始め、83年「ヤンキーの兄ちゃんのうた」でデビュー。「鼻から牛乳」「替え唄メドレーシリーズ」などヒット曲多数。33枚目のアルバム「HEY!浄土~生きてるうちが花なんだぜ~」発売中。食べログの「グルメ著名人」のコーナーが人気。年末年始に大阪・東京・名古屋でツアーを行う。

「草喰なかひがし」哲学の道は果てしなく脈々と続く

公開日: 更新日:

 京都、哲学の道のすぐ近くに「草喰なかひがし」はある。至近のライブハウスに20代前半の頃、よく出演していた。

 懐かしい風景を眺めながら、十数年前初めて暖簾をくぐった。なかひがしさんの信条は「お竈さんで炊いたご飯に炭火で焼いた肴と山野草を添えて」で、店主の中東久雄さんは雨の日も風の日も毎朝必ず大原の野に出て草を摘む。季節の移ろいを肌で感じながら、繊細に美しく皿の上に表現される。歳時記を交えてのお料理の説明は、ユーモアがあってためになる。

 生家は白洲正子や司馬遼太郎が愛した料理旅館で、14歳年上の長男が亭主をされていた。毎日一緒に野山を巡り、その日に使う山菜を摘んだ。次男の久雄さんがゆくゆく独り立ちをすることを前提に丁寧に指導してくれた。38歳の秋には藁半紙10枚にわたる手紙を渡された。そこには独立するに当たっての心構えや技術的なことなどがビッチリと記されていた。それから数年後、お兄さんは55歳の若さでこの世を去ってしまう。それから3年後、草喰なかひがしを開いた。

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