加来耕三
著者のコラム一覧
加来耕三歴史家・作家

昭和33年、大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科を卒業後、同大学文学部研究員をへて、現在は大学・企業等の講師をつとめながら著作活動を行っている。テレビ・ラジオ等の番組監修・出演などの依頼多数。著書に『加来耕三の戦国武将ここ一番の決断』(滋慶出版/つちや書店)『卑弥呼のサラダ 水戸黄門のラーメン』(ポプラ社)ほか多数。

「蛮社の獄」で渡辺崋山ら蘭学者を弾圧した“妖怪”鳥居耀蔵

公開日: 更新日:

 江戸時代後期に、多くの蘭学者が弾圧された「蛮社の獄」の中心人物が、“妖怪”こと鳥居耀蔵。老中・水野忠邦の天保の改革の下、取り締まりを行った人物で、妖怪は「耀(蔵)甲斐(甲斐守=鳥居の官職)」からきています。

 幕末の外国奉行・栗本鋤雲は、鳥居のことを次のように評しました。

「刑場の犬は一度、処刑された罪人の肉を食べるとその味が忘れられなくなり、その後は人を見れば噛みつくようになる。そのため撲殺されるのだ。鳥居甲斐は刑場の犬のような男だった」

 辛辣な人物評ですね。

 鳥居は寛政8(1796)年、林大学頭述斎の三男(次男、四男とも)として生まれました。

 文政3(1820)年、25歳で旗本2500石・鳥居一学の養子となって鳥居家を相続。天保9(1838)年に本丸目付となりました。

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