牧野伊三夫
著者のコラム一覧
牧野伊三夫画家

1964年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」(幻冬舎)、「僕は、太陽をのむ」(港の人)ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

飛騨高山「漬物ステーキ」を真似て作ると酒の途中でめしが

公開日: 更新日:

 今年の冬は暖かくて過ごしやすいとか、野菜が安いとか喜ぶ人がいたけれど、僕には少々物足りなかった。冬になると鉛色の雲がたち込める日本海側で育った僕は、東京のからっとした青空と凛とした景色に触れ、冬が好きになったからだ。寒い日の朝はマフラーと手袋をして、玉川上水の木立の中を、ジャリジャリ霜柱を踏みながら歩いたりする。

 暖かいので、樽に漬けていた白菜もいつもより発酵が進んでしまって早くあげなければならなかった。

 白菜漬けも冬の楽しみのひとつで、郷里の両親に習った通り二度漬けする。

 塩をして重しをのせ、一晩寝かせて水が上がると、その水を捨ててもう一度塩をして寝かせるのである。こうすると、ぎゅっとした歯ごたえの白菜漬けができる。

 出張でよく行く飛騨の高山では、寒さが厳しいため、土間に置いた漬物樽に氷が張るらしい。白菜漬けは長く漬けるほどにだんだんと発酵が進み、酸っぱくなってくるが、高山ではこうなったものを「ひねた白菜漬け」と呼び、漬物ステーキにする。いわゆる卵とじであるが、ステーキ用の鉄板にのせて出すからこう呼ぶのである。家庭料理だが、大概どこの居酒屋にもあって、これがなかなかうまいので、真似て僕もよく作る。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3.30「緊急事態宣言」発令で描く 国会休会の仰天シナリオ

  2. 2

    深酒にガールズバー…志村けんコロナ感染で濃厚接触者多数

  3. 3

    休校期間中のスペイン旅行で娘が感染 呆れた親のモラル

  4. 4

    4月からTBSアナ 野村萬斎の娘を待ち受けるお局軍団の洗礼

  5. 5

    佐藤健「恋つづ」“キュン攻め”LINE人気に見えた新たな鉱脈

  6. 6

    昭恵夫人が“桜を見る会” 花見自粛要請中に私的開催の仰天

  7. 7

    可能性のドア解放 氷川きよしは自分の性分をさらけ出す

  8. 8

    小泉今日子が「あいまいな自粛要請」で踏み切った舞台現場

  9. 9

    中小企業を襲う“コロナ倒産ドミノ” 5月GWがタイムリミット

  10. 10

    不織布マスクのストックが…正しい「使い回し方」を知る

もっと見る