牧野伊三夫
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牧野伊三夫画家

1964年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」(幻冬舎)、「僕は、太陽をのむ」(港の人)ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

パン屋の庭でコッペパンをほおばりコーヒー飲む日曜日の朝

公開日: 更新日:

 日曜日の朝5時半すぎ、まだ外が暗い時刻に家を出て、白い息を吐きながら玉川上水の鬱蒼とした木立のなかを歩いていく。行き先はなく、くたびれるまで歩いてみる。

 そのうちにだんだんと明るくなってきて、橙色の淡い光が木の枝の上の方を照らすのでふり返ると、橙色の太陽がのぼっていて、小鳥たちが鳴き始めた。玉川上水の木立を抜けて通りへ出ると、道路の彼方に奥多摩の山々が青くかすんで見えて、あそこまで行ってみるのもよいだろうと、ただ西の方角へと向かっていく。

 ごみ焼却場の大きな煙突が煙を吐いていて、そばにラブホテルが2軒ある。駐車場に止められた数台の車を横目で見て、週末に見知らぬ男女が交わる様子をちらりと想像する。

 そこから立川の方角へと向かっていくが、この先は歩いたことがない。朝日を浴びた自分の影が畑の黒い土の上に長くのびていたので、手を振っていると、始発だろうか、1台のバスとすれ違う。乗客は1人だけで、マスクをした女性が座席に身を沈めているのが見えた。

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