レコーディング節酒のススメ 巣ごもり飲みを堅実に見直す

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 終電を気にしなくていいから、つい飲み過ぎちゃって……。新型コロナの余波で自粛が続く首都圏では、左党がオンライン飲み会でグラスを傾けている。家飲みで終電を逃す心配がないから、酒量が増えがちというわけだ。右肩上がりの酒量をどうやって減らすか。

  ◇  ◇  ◇

 ビール大手4社の4月販売実績は、全社とも前年同月比2ケタの大幅減となっている。自粛による業務用の売り上げダウンが響いたが、家庭用は違う。酒類販売のカクヤスによれば、家庭用は3月が7・8%増で、4月はさらに伸びて34・6%増だ。家飲みが確実に広がっていることが見て取れる。

 44歳の記者もコロナ以前は、神田や神保町などの居酒屋で飲んで帰っていて、家で飲むのはせいぜい350ミリリットルの缶ビール1本。それがコロナになってからは、自宅に焼酎の4合瓶やワインのボトルを用意するようになり、今や焼酎の一升瓶が棚を占拠。冷蔵庫では500ミリリットルの発泡酒6缶パックがキンキンだ。

 毎日、発泡酒を2缶飲んでから、焼酎を2合ちょい。外飲みのときのレモンサワーやワインなど4、5杯と比べると、酒量は確実にジャンプアップ。最近は焼酎2合でさえ物足りなさを感じるようになっていて、「もう一杯」をぐっとこらえている。

■ボトルをやめてカップ酒にする

 酒量を無理なく減らすにはどうするか。専門家に聞いた。

「焼酎やウイスキーなどを割って飲む場合、ボトルからグラスに注いでいると、どれだけ飲んだかよく分かりません。缶ビールやカップ酒は、空の缶やカップを並べておけば、飲んだ本数が一目瞭然。目の前に空のカップがいくつも並んでいれば、『飲み過ぎ』という感情が芽生えるはずです」(米山医院院長・米山公啓氏)

 カップ酒というと日本酒のイメージが強いが、焼酎やワインもある。好みの銘柄を探して、「1日1つ」などと決めて、その日飲む分をいちいち買いに行く。まとめ買いはご法度だ。

■氷の作り置きを少なくする

 記者がコロナの余波で酒量が増えた状況を振り返ると、焼酎の量が増えるにつれ心配したことがあった。冷凍庫の氷だ。

 晩酌では、主に焼酎を緑茶で割って飲む。たっぷりの氷で飲むのが好みで、氷が少ないと、ぬるくておいしくない。それでいつしか、朝起きると冷凍庫の氷の残量を確認するように。氷が少ないと、夜に備えて製氷用タンクに水を足すのが日課になったのだ。

 記者の場合、氷がなくなると、それ以上は飲まなくなる。焼酎やウイスキーをたしなむ人なら、氷の量は酒量制限に一役買うだろう。酒量を減らすには、氷の用意は少なめに、だ。

3度の食事はしっかり取る

 腹が減っていないと、酒をおいしく飲めない。酒飲みの思考回路だ。そこを逆手に取る。

「3食しっかり食事をすることを前提として、晩酌するといい。巣ごもり生活で3食きちんと取っていれば、そんなにお腹は減らず、酒量は抑えられるはず。特にお酒を飲むときは、最初に食物繊維が豊富な野菜や根菜などを取ること。具体的には肉じゃがやゴボウ、レンコンなどのきんぴら、キャベツやセロリのサラダもおすすめです」(横浜創英大名誉教授・則岡孝子氏=栄養学)

■飲みながら両手を使う作業する

「たとえば、ブックバーは本を読みながら、アルコールを楽しむ飲食店です。読書は両手を使うため、飲むペースがゆっくりになるはず。その応用で、自宅でも飲酒の合間に両手を使う趣味を楽しんだり、作業をしたりすれば酒量はおのずと減るでしょう」(米山氏)

 記者はGW明けから酒量を減らそうと、料理1品につき焼酎2杯までと決めて、1品作っては飲むようにしてみた。そうすると晩酌に時間がかかって、満腹感を得られやすくなるせいか、スタート前は3品作って6杯飲むつもりでも、2品でお腹いっぱいになることがあった。

 そんなとき、1品食べ終えたときに作業をしていたのが、洗濯物の片づけだ。料理の手間暇に片づけの時間が加わることで、時間がよりかかって、満腹信号がより伝わりやすくなる。その日の1品目がキャベツとキンカンのサラダで、2品目がゴボウチャンプルー。ゴボウと厚揚げ、ベーコン、青唐辛子をオイスターソースなどで炒めるオリジナルチャンプルーだ。積極的な繊維質の摂取も、酒量の減少によかったのだろう。

ハードルは低めに設定する

 適正飲酒は、純アルコール量で男性20グラム。ビールは500ミリリットル缶1本、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯、焼酎25度グラス半分、ワイングラス2杯。女性は10グラムで、それぞれ半分になる。酒飲みなら、多くの人は適量オーバーのはず。記者も多いときは、焼酎を4合以上飲むから、“K点越え”で……。

「焼酎を4合飲む人がいきなり適正量のグラス半分を目標にするのは、現実的ではありません。まずは3合くらいを目標にして、達成できた日はカレンダーや手帳に丸をつけます。レコーディングダイエットと同じ原理です。小さな成功体験を重ねると、脳は自然と飲む量を調整するようになります。そうやって次の目標は2・5合、その次は2合という具合に少しずつ酒量を減らす方が、成功しやすいのです」(米山氏)

  ◇  ◇  ◇

 外飲みなら、小遣いと料金とのバランスで、酒量は制限される。が、自宅で安い酒を飲んでいれば、外で飲むより果てしなく多い量が飲めてしまう。あえて超高級な酒を買って、大事に大事に飲むのも酒量を抑えるにはいいかもしれない。

【写真】新型コロナウイルス対応の医療従事者に感謝の「青」

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