貯蓄生活を妨害する「現状維持バイアス」との向き合い方

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 東京都在住の笠原茂和氏(36)の悩みは、家賃の安いマンションへの引っ越しに妻が反対していること。

「今の住まいよりも安い部屋に引っ越せば、貯蓄を増やせます。その分、家を購入する頭金が早く貯まるわけです」

 ところが、妻は「地域に馴染んでいる」「子供も友達が多く、転校はさせたくない」などの理由で反対の立場を貫く。

「無理に引っ越して、やはり以前の住まいのほうが良かったとなったら確かに困るし、私も責められる。当分は、今の住まいで我慢するしかないですね」(笠原氏)

 貯蓄額を増やせる手だてがあるのに、人はなかなかそれを実行しないのは、なぜなのか。

 これは「現状維持バイアス」という心理で説明できる。現状を変えることによって、何かを失うかもしれない、悪くなるかもしれないという不安が、何かを得られるかもしれない期待を上回ってしまう心理をいう。

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