新政権にとっての試金石…尹錫悦新大統領は光州で何を語るのか
尹錫悦(ユン・ソンニョル)新大統領が10日、就任した。今月は公式行事として南西部の光州(クァンジュ)市を訪問し、「5.18民主化運動」の犠牲者を追悼する記念式典に出席する。
5月18日は韓国人にとって大きな意味を持つ。1980年5月、光州市で学生や市民が民主化を求めて蜂起。これを韓国軍が武力で鎮圧し、死者や行方不明者は240人を超えるといわれている。韓国人なら知らない人はいない「光州事件」で、映画「光州5.18」(2007年)や「タクシー運転手~約束は海を越えて~」(17年)でも詳しく描かれている。
任期を終えたばかりの文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が、5年前の記念式典で行った演説は印象的だった。「文在寅政権は、光州民主化運動の延長線に立っている」──そう強調しただけでなく、民主化運動の象徴とされる歌「あなたのための行進曲」を斉唱したからだ。