富士山の“お膝元”富士宮市で2日間に6回も…有感地震の頻発は大噴火の予兆なのか

公開日: 更新日:

 気象庁は24日、桜島(鹿児島市)の南岳山頂火口で爆発的噴火があったとし、噴火警戒レベルを3(入山規制)から最高の5(避難)に引き上げた。大きな噴石が火口から約2.5キロまで飛散したとみられる。久々の大規模噴火のニュースに驚いたが、最近、専門家が注目しているのは「富士山」だ。

 25日午前7時17分ごろ、静岡県富士宮市(震源は静岡県東部)で震度3を観測する地震が発生(震源の深さは約20キロ、M3.4)したが、その後、26日正午までの間に有感地震が5回続いているのだ。

 武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏(地震学)がこう言う。

「富士宮市は富士山の足元で、もともと地震が少ないエリア。山の中で起きているかをもう少し詳しく調べる必要はありますが、噴火の前には火山性地震が頻発しますから、要注意です」

 ちなみに、桜島の噴火は周辺の火山帯に影響を及ぼす心配がないのか。

「桜島と浅間山(長野県)に関しては、機械観測をはじめてから50回以上噴火しています。今回は大きな噴火ですが、噴火自体は珍しくない火山。日本の火山は東日本火山帯、西日本火山帯に分かれていて、富士山をはじめ、桜島の噴火が全国の火山帯に影響する心配はありません。ただ、富士山は前回の噴火が300年前に遡り、データがないのでいつ起こるかわからない」(前出の島村英紀氏)

 気象台は富士山の火山活動の関連について、否定しているが、近年の噴火の記録はないし、自然相手のこと。あらゆる自体に備えておくべきだろう。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  2. 2

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  3. 3

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  4. 4

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    石狩市民図書館(北海道)鮭、石狩鍋、俳句関連が豊富、新鮮な野菜も買える

  2. 7

    倉田真由美さん「人生100年もいいけれど、一日一日を悔いなく生きたい」…夫の死を機に死生観・人生観に変化

  3. 8

    青森県の紅葉名所でクマが箱わな破壊し脱走の仰天…総入れ替えしたばかりだったのに

  4. 9

    クマ出没地域はどこも疲労困憊、我慢の限界…秋田では男女4人襲われ1人死亡3人重傷

  5. 10

    小川晶市長「ラブホ密会」の震源地…群馬・前橋市のナイトスポットで“まさかの声”続出

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が