戦後最大「超過死亡」の謎…ワクチン接種との関係はあるのか?
新型コロナ感染症のパンデミックをめぐる謎の一つに「超過死亡」がある。超過死亡とは、死亡者の数が例年の水準にもとづく予測値に比べてどれだけ上回っているかを示す指標。対前年比の死亡者数が一つの目安になる。
2021年の国内全死亡者数は、20年よりも「6万7101人」も増え、増加数は東日本大震災の11年(約5万5000人)を上回り、戦後最大を記録した。21年の新型コロナ感染症による死亡者数は「1万6766人」なので、それとは別の理由で5万人以上が亡くなっていることになる。
推計・分析をした国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長は、22年2月18日に厚生労働省の審議会の副反応部会に招かれた。巷では医学者の間からも新型コロナワクチン接種が超過死亡に影響を与えているのではないか、という意見が出ており、見解を求められたのである。鈴木氏は、大阪府、兵庫県、全国の時系列での「ワクチン接種数」「超過死亡の発生」のグラフを示し、次のように断言した。