岸田首相まさかのニヤニヤ答弁 避難所の環境改善問われ「全力で取り組む」連発するだけの軽さ

公開日: 更新日:

 一体、どういうメンタリティーなのか。

 能登半島地震の対応をテーマに24日、衆参両院で予算委員会の閉会中審査が行われた。「被災者の立場に立って再建に全力で取り組む」と、当たり前にやるべきことを強調する“岸田節”は相変わらず。岸田首相は野党議員の質問に薄ら笑いを浮かべる場面もあったから驚いてしまう。

「29年前の阪神・淡路大震災と(避難所の)状況が変わっていないことを深刻に受け止めるべきだ」

 参院予算委で立憲民主党杉尾秀哉議員から問われると、岸田首相は「避難所の衛生環境の維持・向上のための物資等を『プッシュ型』で届けるよう指示をしたところであります」と主張。その直後、何がオカシイのか「29年前と変わっていないというお話もありましたが」とニヤニヤし、こう続けた。

「現地に行きますと、さまざまなスタートアップ(企業)が水循環を利用したシャワーですとか、あるいは手洗い機器ですとか、こういったさまざまな機器を持ち込み、それが活用されている。2人分の水で100人分のシャワーを賄う、こうした水循環装置を合わせたシャワー等が活用されるなど、環境改善にさまざまな工夫が加わっていることも指摘しておきたいと思います」

 国がどのように避難所の環境改善を図るのかを問われているのに、民間と自治体が主導した循環型シャワーの活用という先進事例をさも自分の手柄のように答弁。90分にも満たない現地視察で避難所の劣悪な環境を理解した気になっている姿勢といい、「さまざま」の多用といい、どうにかならないのか。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 2

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  3. 3

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  4. 4

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 5

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  1. 6

    半世紀前のこの国で夢のような音楽が本当につくられていた

  2. 7

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 8

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 9

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情