著者のコラム一覧
内田正治タクシードライバー

1951年埼玉県生まれ。大学卒業後、家業の日用品、雑貨の卸会社の専務に。しかし、50歳のときに会社は倒産。妻とも離婚。両親を養うためにタクシードライバーに。1日300キロ走行の日々がはじまった。「タクシードライバーぐるぐる日記」(三五館シンシャ)がベストセラーに。

(28)タクシー券悪用で「キックパック」の誘い…バブル期にはいろんなことがありました

公開日: 更新日:

 タクシーチケットに関しては、悪知恵を働かせるお客もいた。そのお客は目的地に着くと、「1万3000円って書くから、3000円戻してよ」という。実際の乗車料金は7500円程度だったと思う。要は「3000円を自分に渡してくれれば、運転手さんも2500円儲かるでしょ」という“キックバック共犯”の提案なのだ。私としては、不正がバレて、わずか2500円ぽっちのお金で職を失うわけにはいかない。第一、会社に提出するレシートと金額が違っていれば不正はバレる。「申し訳ありません。それはできません」と丁重に断った。すると「話のわかんねえ運ちゃんだな」とそのお客は吐き捨てるように言い、渋々、実際の数字を書いたチケットを私に投げつけてきた。

 ちなみにこの「キックバック男」、国会議員バッジではなかったが、某広告代理店の社員バッジをつけていた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった