能登・白米千枚田は「地震以上の被害」…復旧半ばに“100年に1度”の豪雨が追い打ちかけた

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 石川県輪島市の「白米千枚田」。日本海に面し、約4ヘクタールの傾斜地に1004枚もの棚田が広がる。国が文化財保護法で定める国指定文化財名勝のひとつだ。能登地方の記録的豪雨は、江戸時代から約400年続く歴史的名勝地も容赦なく襲った。

「(今年1月の地震により)白米千枚田のほぼ全域に亀裂や勾配が生じ、水路の破断や地下水の流れが変わるなど被害は多岐にわたりました。棚田という性質から、上部の田んぼが無事であっても、下方の田んぼに亀裂が生じると排水の関係で被害が拡大する恐れがあり、耕作ができない状態でした」(輪島市産業部観光課)

 そのような惨状のなか、白米千枚田を管理する「白米千枚田愛耕会」をはじめとする地元ボランティア団体を中心に有志らが名勝地の復活を願い、復旧活動を開始。愛耕会が修復費用などの捻出のため、クラウドファンディングに挑むと1855万円が集まるなど、全国から支援の手が差し伸べられていた。そして今年5月、復旧した120枚の千枚田に愛耕会、ボランティアらが田植えを実施。今月3日には震災後初となる収穫を終えたばかりだったが……。

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