著者のコラム一覧
黒岩泰株式アナリスト

ニセモノ疑惑が浮上した途端に「手のひら返し」は情けない 自分の価値観をしっかりと持つこと

公開日: 更新日:

「本当に素晴らしい絵ですね。感動しました」

 ある美術館の館長が有名画家の絵の前で、こう自画自賛する。どうやら彼の未発表作品を入手したのだという。取得価格は数千万円。美術館の命運を懸けた大勝負だ。

 しかし、事態は急変。この絵に「ニセモノ疑惑」が浮上した。ある分析によれば、70%の確率でニセモノだという。最近はAIが発達して、絵の具、筆遣い、クセなどが判別できるのだという。

 館長はさすがにショックを隠せない。落胆を通り越して、「憤りを禁じ得ない」とまで述べた。

 でも、ここでよく考えてほしい。館長はこの絵を見て、最初は感動したのではないか。ニセモノと分かった瞬間に手のひら返し。感情が反対方向へと振れてしまった。いったい何が本心なのか……。館長は本当に「いい絵」だと思ったのか。

 われわれは、「ホンモノ」と言われるものや、他人の評価が高いものを称賛、欲しがる傾向にある。しかし、「本当に価値のあるもの」って何だろう。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  2. 2

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  3. 3

    選挙3連敗でも「#辞めるな」拡大…石破政権に自民党9月人事&内閣改造で政権延命のウルトラC

  4. 4

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  5. 5

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  1. 6

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

  2. 7

    「デビルマン」(全4巻)永井豪作

  3. 8

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  4. 9

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  5. 10

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学