備蓄米で不当に儲けている? ネットにあふれる「コメ高騰は卸売業者が元凶」ウワサの真偽
「備蓄米については、そもそも物価が上がっているし、通常業務プラスアルファでトラックを手配したり、包装袋などを発注しなければなりません。普段はやらない業務だからいろいろと作業が増えるし、残業代など人件費も発生する。備蓄米を流通させること自体、コストがかかるものなのです。確かに『米騒動』で価格転嫁が進み、儲けている企業はあるのかもしれません。しかし、コメ卸売りは薄利多売でやってきた業界。これでようやく業務に見合った利益を出せたという企業も少なくないはずです」
■「スケープゴートにされている」
「コメをため込んでいる」というウワサについても、別の卸売り関係者がこう反論する。
「そもそも、コメは値幅が激しく動く。価格が暴落すれば大損になるので、『ため込む』なんて怖くてとてもできません。それに、コメの保管は本当に手間がかかります。夏など高温多湿な時季はすぐ虫が湧くから、管理が難しい。かさばるので、倉庫もすぐに埋まってしまう。損をしないうちにとっとと売ってしまいたいくらいですよ」