「タイパ重視」ほど非効率的なものはない…アナタの部下は大丈夫?
■指導も相談も時間がかかる
「若手を指導するのも相談に乗るのも、多少時間をかけて信頼関係ができてからの方がスムーズにいく。でも、最近のタイパ重視の若手はすぐに結果を求めたがる、すぐにマニュアルを欲しがるとボヤく管理職は少なくありません。上司だって人間です。〈効率よく教えてください。それも仕事でしょ〉という態度の部下に教えてあげようという気になります?」(経済ジャーナリスト)
結局、タイパを口にする若手ほど人脈も広がらず、大してスキルも身につかず、後から苦労するケースが多いらしい。実に非効率的だ。明大講師の関修氏(心理学)がこう話す。
「人間関係の構築など、物事には時間をかける必要があるものもある。それが本当に時間の無駄か否かを自分で見極められるようになってからタイパを考えるべきなのに、まずタイパありきが行動原理になっているから、おかしなことになるわけです。資格の取得など目的があるタイパ重視もあるでしょうが、単にタイパと言いたがるのは不安の裏返しとも言える。とりあえず自分の時間を確保しておかないと安心できないだけでしょう」
松重部長が正解か。