高島平団地タワマン建て替え計画に高齢住民が抱く不安…建築費高騰の影響は? 専門家が解説
■再開発計画の見直しが相次ぐ中
現在のUR都市機構が施工した高島平団地は、1972年の入居から50年以上が経過。再整備計画は持続可能な街にすることが目的だ。共同住宅の一部を取り壊して建築される高さ110メートルの賃貸タワマンは、早ければ2033年に完成する。だが、JR中野駅前の中野サンプラザのように、建築費の高騰で再開発計画が軒並み中止、見直されている状況だ。高島平団地の建て替えも計画通り行われるのか。
「民間ディベロッパーが入る再開発の場合、事業費と収益見通しが合わなくなると、計画が見直されます。タワマンを建てる際、容積率の緩和で以前より床面積を大幅に増やすことができるというプラスの側面もありますが、大地震で倒壊の危険性が持ち上がれば、採算性よりも住民の安全が最優先されることになるでしょう」(長谷川高氏)
再整備計画に反対する住民と円満に合意形成できるかが、今後の焦点になってきそうだ。