「君が出ていけば?」に絶句…前妻と比べられる45歳新妻の苦悩。地主の息子と離婚か、それとも我慢か
45歳、義母と近距離別居の日々
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
奈々美さん(仮名)は、10歳年上の夫・マモルさん(仮名)と結婚をしたばかりの45歳。マモルさんの母親とは近居で、同じ敷地内にある別の建物で暮らしています。
「義母は地主の娘で、夫の父親とは20年くらい前に離婚したらしいです。今は義母が先祖代々の土地を守っています。
ゆくゆくは夫が家の不動産管理を継ぐようですが今のところ夫は自由にしていて、会社員として働いています。いわゆる“地主として安泰”の部類なので、義母は金銭的にはかなり恵まれた生活です」
友人たちからは「すごいね〜! 40代で玉の輿結婚だね!」などと揶揄される機会も多いと話す奈々美さん。しかし今、義母との関係で深い悩みを抱えています。
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前妻と比較されてばかりでうんざり
「実はウチの夫って、再婚なんです。離婚をして1年経たないうちに、私と結婚をしました。それが義母は気に入らないのか…、顔を合わせるたびに文句というか、前妻との比較してきてイライラします」
奈々美さんが暮らす家は、夫が前妻との結婚生活でも暮らしていた家。義母は前妻と親しくしていたため、奈々美さんを批判的な口調で責めてくるそうです。
「『玲子さん(仮名・前妻)は、もっとシックな服装をしていて素敵だった』とか『玲子さんは作り置きが上手で節約しながら豪華な料理を作っていた』とか。とにかく、いやってほど比較されています。
敷地内の掃除も前妻は完璧にこなしていたようで、義母は私の掃除のやり方には不満タラタラ。
最初のうちは前妻を超えられるように頑張っていましたが、最近ではなんだかアホらしくなっちゃって。もう、夫と一緒に別の場所にアパートでも借りたいと思っています」
「君が出ていけば?」
しかし奈々美さんが夫に義母の件を相談しても、なしのつぶて。
「ウチの母親はいい歳だし、すぐに新しい妻を受け入れるのが難しいんじゃないか?」と一蹴されて終わりとのこと。
「夫にとっては小さなことかもしれないけれど、私にとっては大きなストレス。3カ月とか半年とか期間限定でもいいんです。義母の目を気にせずに夫と新しい生活を築きたいんですよね。
でも夫は真剣に捉えてくれないどころか、『そんなに母親のことが嫌なら、君が出ていけば?』と言う始末。
義母の所有している土地内の建物に住んでいるから家賃もないし、生活はかなり助かっていますけど、やっぱり私はのびのびと暮らしたい。
でも離婚も、別居婚も避けたいんですよ。どうしたら夫にこの気持ちがちゃんと伝わるのか…。『我慢するか、自分だけ出ていくか』の二択状態はキツすぎます」
答えの出ない日々
夫のマモルさんは、義母の話が出てくるだけで不機嫌になる日もあるため、奈々美さんは解決の方法が思いつかずに悩み続けています。
では、マモルさんは義母と妻との関係性をどう受け止めているのでしょうか?
実は奈々美さんが想像もしていない本音を隠していました。次回に続きます。
(並木まき/ライター・エディター)