蒲田「もつやき次郎」朝仕込みのモツをさばいたそばから看板娘が焼くうまさ

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もつ焼き屋に余計な酒肴はいらない

 まずは低温調理のレバ刺し(480円)から。さすが朝締め。新鮮ぷりぷりに、ニンニクをのせてバク、そこへチューハイ(320円)をグビリ。サイコ~! 焼き物はハツクズ、シロナンコツ、チレ(各99円)、アブラ(130円)。ネタの説明は省くよ。行って食えばそのうまさはわかるというもの。焼きながら美月ちゃんが話してくれた。

「ベビーカーで来るファミリーや、女性の1人客も増えました。やっぱり外から見えるから、入りやすいのかも」

 確かに。昔はすすけた暖簾の隙間から店内をのぞいて「こりゃあ、一見じゃ無理だ」みたいな、そんな店が多かった。今では雰囲気が明るく、だいぶカジュアルになった。が、そうは言っても主役のもつ焼きがうまくなければ客は来ない。そんな店主たちのもつ焼きにかける情熱、こだわりはハンパではない。だから今まであまり出回っていない希少部位も増え、それを求めてもつ焼きマニアが足しげく通うようになるのだ。

 常々、アタシが思っていること、それはもつ焼き屋に余計な酒肴はいらないということだ。魚の刺し身などもってのほか。逆にもつ煮込みを出すような店で、寿司は食いたくないでしょ。実際、次郎のサイドメニューも簡単なもの。焼けるまでのつなぎだ。そしてモツは新鮮であることが必須条件。ある女将の言葉が忘れられない。「冷凍したモツなんかお客さんに出せないわよ!」。手間をかけて下処理した新鮮なモツに臭みなどあるものか。常套句のように「臭みが……」とかいうグルメリポーターはクビにしろ! イカン、もつ焼きのことになるとつい、我を忘れてしまう。申し訳ない。 (藤井優)

○もつ焼き次郎 大田区蒲田5-20-6

【連載】今、こんな「昭和の街」が大ブーム

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