沼津港「丸天」の甘み増す桜エビの入った特大のかき揚げや、鮪テールのステーキに大満足

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オッサンどもが我先にと箸を伸ばす

 そこに来たのがテールステーキ。想像をはるかに超えるデカさだ。オッサンどもが我先にと箸を伸ばす。アノネ~、高校生の修学旅行じゃないんだから、チョット落ち着け! 彼らを尻目にアタシはアジフライをおかずにして喉を潤し、こす煮をつまむ。タラコのようだが粒が大きく味が濃い。冷酒が欲しくなるがここはガマン。夜のお楽しみ。

 すると全員の箸が止まり、見上げた先にはかき揚げタワーが。20センチはあろうかという巨大かき揚げが、これまた洗面器のような巨大な丼飯にのっている。

「誰が食うんだ?」

 みんなそう思ったに違いない。これを直に手でむしり分けるワイルドなオッサンたち。熱くないのかね。どうやら指先も面の皮ほどに厚くなっているようだ。アタシはかき揚げに醤油をぶっかけ熱々をバクリ。そこに残りのビールをグビグビ。サイコ~。駿河湾の桜エビがほんのり甘みを増す時期だ。暖かい春風に桜の開花ももう一息。春を感じるアタシの横で「花粉で目がかゆくてさ~」って、このオッサンたちに花鳥風月のセンスはないのかね。

 イカン、風流を気取っていたら、鮪テールが残りわずかではないか。尾骨からむしり取った身はしっとりと脂がのり、よく動く場所であるからこそのミシッとした歯応えはまさに絶品。バターを溶かし込んだタレをたっぷりまとわせ口に放り込む。そこにご飯が追いかける。再びサイコ~! 晩飯のことなど忘れてかき込むアタシ。が、2口分のご飯を残しておくことを忘れてはならない。もうお分かりですね。ステーキのタレをかけるわけですよ~。これがアナタ、うまいのなんのって。え? 血圧が気になるって? このトシになったら多少は高い方がいいってエライ先生が宣っていたぞ。さあ、次は腹ごなしだ。6時間後には飲み食い放題が待っているゾ。

 ところで、ホテルの食事会場で驚いたことがある。それは一人で来て楽しんでいる中高年が多いってこと。一人遊びの達人だ。やるねえ。 (藤井優)

○魚河岸丸天みなと店 沼津市千本港町100-1

【連載】今、こんな「昭和の街」が大ブーム

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