「士業で独立」を夢見る中高年の理想と現実 60歳を過ぎても役に立つ資格とは
「おいしい仕事は弁護士が持っていってしまうしね」
こう話すのは、60 歳で社会保険労務士を引退したAさん(62)。でっぷりとした体格に、短髪の白髪頭。少し舌がもつれる話し方をするのは、心臓の病気のせいだという。
「目が悪くて、書類作成が多い社労士の仕事は60歳で辞めました。おいしい仕事は弁護士が持っていってしまうしね」
引退したAさんは年金生活に入っている。年金は国民年金と全労災の「ねんきん共済」と合わせて月14万円。持ち家の一部を賃貸として貸し出し、月12万円の家賃収入もある。また30年間続けた株式投資が花開き、積み立てた3000万円が億に乗り上げて、念願の「億り人」にもなっていた。
生活には余裕がありそうなAさんだが、実は60歳を過ぎて新たな資格を取得した。
「放課後の子供達を見守る、児童支援員の資格を取りました。私は20代前半に教員をしていたことがあり、教員免許があれば簡単な講習を受ければ取得できると聞いて」
実はAさん、都内の有名私立大の商学部を卒業後、商業高校で教員をしていた時期がある。
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