「男系」どころか「フカ系」? 神武天皇を持ち出す"皇統2600年論"と神話の奇妙な関係
神話というものは、歴史とは異なり、人間の想像力の産物である。神話は、世界がどのようにしてはじまり、人間がどのように誕生したかを語るものだが、なにぶん古代にできたもので、学術的な研究がはじまるはるか前に作られている。そのため、荒唐無稽な説明が施されるのも珍しくない。
神武天皇は、『古事記』や『日本書紀』では人間として描かれているが、その父親はウガヤフキアエズノミコトという神である。さらにその父はホオリノミコトである。ホオリノミコトではなじみがないかもしれないが、竜宮城におもむいた山幸彦のことである。
その山幸彦が竜宮城で出会い結婚したのがトヨタマヒメである。トヨタマヒメは、出産する際、夫に自分の姿を見てくれるなと頼んだが、夫はそれを見てしまう。すると、トヨタマヒメは、ヤヒロワニになっていて、腹ばい、うねっていた。
ヤヒロワニが何かについては説が分かれ、ワニとするものもあれば、フカとするものもある。トヨタマヒメの父が海の神とされているので、おそらくはフカをさすであろう。
つまり、神武天皇の祖母は、大型のサメを意味するフカなのである。フカヒレは中華料理の高級食材である。

















