「三ぶちゃん」(千葉・浦安)1973年創業 豊洲から仕入れた新鮮マグロ2種がドッサリと
年季が入ったのれんとぬくもりを感じる赤ちょうちん。仕事を終えた夕暮れに、レトロ酒場の前を通りかかったら、扉を開けずにはいられない。いらっしゃい!カウンター席に腰を下ろす。この雰囲気、乾杯するなら瓶ビールだ。
◇ ◇ ◇
東京メトロ東西線浦安駅南口からすぐ。ちょっとしたにわか雨なら傘もいらない距離にある「三ぶちゃん」は、1973年創業。駅開業から4年後に店を構えたという。
店内は年季の入ったカウンターと畳敷きの小上がりで、明かりはやや薄暗い。それがまた酒場の風情を盛り上げる。
「明るくし過ぎると、店の古さがバレちゃうからね」
豪快に笑うのは、創業者の息子で2代目の醍醐勝美さん。
オススメは「マグロ2種盛」。複数ある日替わりの組み合わせを選べ、この日は「いつも以上に新鮮」だというほほ肉と中落ちを注文した(1300円)。運ばれてきた皿を見てビックリ。希少部位のほほ肉も中落ちもドッサリなのだ。
「仕入れ先の豊洲のマグロ屋は幼なじみ。カッコよく言えば、独自のパイプがあるんです」
どちらも驚くほどやわらかく、特にほほ肉はごま油と塩コショウにニンニクを漬け込んだ専用ダレで食べると別格のうまさだ。ニンニクがほのかに香り、独特な歯応えはどこかクジラ肉を思わせる。脂もしっかりのり、もうたまらない。
2代目の味がマグロなら、先代の味は「もつ煮」(550円)だ。具はモツとコンニャクだけ。野菜でのかさ増しをしない分、ねっとりと濃厚なうまみが広がる。ぬか漬け(350円)のぬか床は、祖母から母へと受け継がれ、足しぬかを重ねながら今日まで守ってきた。そのぬか床で漬けたキュウリが、丸々1本、ドンと出てくる。
あ~、サッポロラガービールが止まらないぞ。料理のうまさについつい酒のピッチが上がっていた。気持ちを落ち着かせるべくたばこを一服。席で吸えるのも、喫煙者にはありがたい。
最後は、地元の祭りで愛される「玉子フライ」をアレンジした「豚玉フライ」(500円)を注文。豚ひき肉とタマネギを混ぜ、薄くのばして揚げたサクサクの一品。「初めての方はぜひ!」と醍醐さん。
のれんをくぐり外へ出れば、駅は目の前。毎日でも通いたくなる店だ。
■ 「三ぶちゃん」
(住)千葉県浦安市北栄1-15-10
(℡)047-723-1536
(営)午後6~11時
(休)日曜
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