Jポップ以前(2)「ベイパーウエーブ」という音楽ジャンルから発展
「シティ・ポップ文化論」日高良祐編著
世界中でJポップが大流行。特に人気なのがJポップの前、まだ「ニューミュージック」だった時代の音楽だ。
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「シティ・ポップ文化論」日高良祐編著
かつての首都大学東京から改称した東京都立大で「シティ・ポップから考える」と題した連続講座が開かれたのが2022年。このときの講義録をもとに24年に出版されたのが本書。つまりその段階で「シティ・ポップ・リヴァイヴァルは一段落ついた」という。
最初は2010年代初頭。ネット上で過去の音楽をテンポや音質を落としてリミックスするのがはやった。厳密にいえば著作権侵害のおそれのある行為だが、これがレトロな未来志向という価値観を生んで「ベイパーウエーブ」という音楽ジャンルになり、そこから逆にオリジナルの昭和シティーポップに目が向いた。今度は音楽ビジネスが目をつけ、ユーチューブで新しく動画をつけたオリジナルのビデオ楽曲を流す。これによって日本語もわからない外国の若者たちが昭和日本のシティーポップを「発見」したのだ。
シティーポップの「シティ」については第2章の音楽社会学者の解説が詳しい。また第3章では「シティ以前の東京から」と題して、三橋美智也~岡林信康~ピーター・ポール&マリーの流れが「前近代~近代への対抗~近代」の構図だったと紹介される。ごった煮的な講演・対話集として再読すると現代の流行の理解に役に立つ。
(フィルムアート社 2420円)


















