Jポップ以前(2)「ベイパーウエーブ」という音楽ジャンルから発展

公開日: 更新日:

「シティ・ポップ文化論」日高良祐編著

 世界中でJポップが大流行。特に人気なのがJポップの前、まだ「ニューミュージック」だった時代の音楽だ。

  ◇  ◇  ◇

「シティ・ポップ文化論」日高良祐編著

 かつての首都大学東京から改称した東京都立大で「シティ・ポップから考える」と題した連続講座が開かれたのが2022年。このときの講義録をもとに24年に出版されたのが本書。つまりその段階で「シティ・ポップ・リヴァイヴァルは一段落ついた」という。

 最初は2010年代初頭。ネット上で過去の音楽をテンポや音質を落としてリミックスするのがはやった。厳密にいえば著作権侵害のおそれのある行為だが、これがレトロな未来志向という価値観を生んで「ベイパーウエーブ」という音楽ジャンルになり、そこから逆にオリジナルの昭和シティーポップに目が向いた。今度は音楽ビジネスが目をつけ、ユーチューブで新しく動画をつけたオリジナルのビデオ楽曲を流す。これによって日本語もわからない外国の若者たちが昭和日本のシティーポップを「発見」したのだ。

 シティーポップの「シティ」については第2章の音楽社会学者の解説が詳しい。また第3章では「シティ以前の東京から」と題して、三橋美智也~岡林信康~ピーター・ポール&マリーの流れが「前近代~近代への対抗~近代」の構図だったと紹介される。ごった煮的な講演・対話集として再読すると現代の流行の理解に役に立つ。

(フィルムアート社 2420円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米球界挑戦の横浜・織田翔希は間違いなく巨人入りに翻意する 松井監督誕生で見えた“説得の筋書き”

  2. 2

    坂本勇人は巨人“ポスト松井”確定か…由伸、阿部を押しのける筆頭候補になり得る理由

  3. 3

    皇室典範改正で旧宮家の男性が「養子」に…受け入れ可能な4宮家が抱える難題とは

  4. 4

    「オレのことは忘れてもらいたい」とまで漏らした松井秀喜氏が巨人監督を受諾した理由

  5. 5

    4大臣炎上でも高市官邸は余裕シャクシャクだが…次に炸裂寸前の“時限爆弾”はまだいる!

  1. 6

    松井巨人に“高橋由伸ヘッド”内定! 人気抜群の盟友タッグでも「嫌われ役」は務まるか

  2. 7

    松井新監督に恥はかかせぬ! 巨人が“ご祝儀補強”で広島主力も大砲助っ人もかき集めへ

  3. 8

    (9)元AKBメンバーが「やまぐちりこ」としてAVデビュー! 順風満帆だったグループに激震が走った

  4. 9

    徳光和夫、関口宏、羽鳥慎一…それぞれが独断で選んだ“三大名司会者”って誰?

おすすめ求人情報

「年間休日120日以上」リモートワークOK×フレックスタイム制度で働きやすいプロジェクトリーダー
ヴァイタル・インフォメーション株式会社 東京都 新宿区 正社員
年収500万円~700万円
作業療法士/完全週休二日制/須賀川市/育児との両立可
株式会社善用堂メディカルケア わくわく子供ひろば郡山 福島県 郡山市 正社員
月給28万円~38万円
調理師/スピード選考/常勤/介護施設/資格を活かせる
介護老人保健施設フジタ 愛知県 名古屋市 正社員
月給19万7,904円~24万円
「盛岡市」タクシー乗務員/個別見学で仕事内容・働き方を確認/ヒノヤタクシー
株式会社ヒノヤタクシー 岩手県 盛岡市 正社員
月給30万円~40万円
Sponsored by 求人ボックス