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自殺者7年連続減に“トリック” 元刑事・飛松五男氏が解説

■「変死体」としてカウント

 ここで注意したいのが、自殺かどうかは現場の判断に委ねられるということ。警察庁は自殺の定義を決めていない。また、明らかに「自殺」っぽいが、遺書が見つからないからと「変死体」として一度処理されれば、その後、自殺と判明しても「自殺者」として計上されないことだ。

 気になる統計がある。警察庁の「死体取扱数等の推移」を見ると、「変死体」の数は10年前には1万2747体だったが、一昨年は2万211体と約8000体増えている。比例するように自殺者数はこの10年間で8000人減っているのだ。自殺者が減ったというより、“数字のトリック”が隠されているのでは……と勘ぐりたくもなる。元兵庫県警刑事の飛松五男氏がこう言う。

「ひと昔前は自殺に対する考え方も緩く、ある程度は自殺として処理していました。ただ、最近は、遺書などの具体的な証拠がなければ、自殺とは認めず、変死体として処理するようになったそうです。すると、見かけ上の自殺者数が減るだけでなく、司法解剖を行うので予算を要求しやすくなる。一石二鳥なわけです。このようなトリックは『統計の魔術』と呼ばれ、考え出した人が警察内部で出世していく」

 遺書のない突発的な自殺は、変死体扱いになっているとも考えられる。確かに司法解剖数も右肩上がりで、10年間で5524体→1万819体と約2倍増(新法解剖含む)。自殺者は7年連続減どころか、むしろ増えている可能性だってあるのだ。

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